番外編1 Giga Link AV Capture/Codec


はじめに

Giga Link AV Capture/Codec(以下 GLCC)とは、Mukai Tetsuji (Warlock) 氏が作成した、OHCI 対応汎用 IEEE1394 ボードで、参照 AVI 方式による長時間キャプチャ可能なシステムです。(旧来の VfW キャプチャデバイスにも対応)

IO-DATA 製 DV キャプチャボード、GV-DVC/PCI では DVWorks をインストールしていると GLCC が使用できません。(DV 制御用ドライバが IO-DATA 独自形式となるため)

しかし、今回、DVWorks をインストールしない環境であれば、GV-DVC/PCI で GLCC を使用することも可能であることに気がついたので、その方法や、GLCC の評価を記述してみます。

GV-DVC/PCI 環境への GLCC のインストール

GLCC を利用して DV 取り込みを行う場合、次の2つが必要になります。

  1. Microsoft Digital Camera and VCR
  2. FourCC が DVSD な CODEC

このうち、DV 制御用ドライバは、DVWorks をインストールしない状態で、GV-DVC/PCI と DV デッキ/カメラを IEEE1394 ケーブルで接続し、DV 機器の電源を入れれば PnP によって自動インストールされるのですが、DV CODEC は自動ではインストールされないようです。

そこで、DVWorks を一度インストールし、DV Codec をバックアップ。しかる後、DVWorks のアンインストール。そして、バックアップした DV Codec を復元するという工程を踏む必要があります。

具体的な方法は省きます。何をする必要があるのか判っていれば簡単でしょうから。

Microsoft Digital Camera and VCR が存在しない(あるいは、別のドライバがインストールされている)場合、GLCC を起動しても DV デッキはキャプチャデバイスとして現れません。

また、CODEC が存在しない場合、GLCC は起動時に「特定できないエラー」というエラーメッセージを出力し、強制終了してしまいます。

GLCC の評価

まず、ドロップフレームは発生しません。また、GLCC で取りこんだ参照 AVI 形式ファイルは TMPGEnc, VideoMaid 等通常の VfW 対応アプリケーションで扱う事ができます。

逸般人が DV キャプチャというものに求める最低限の条件を満たしています。道具として、使えます。

また、DVWorks や EzVideo/EzEdit に無い特徴として、映像のみ DV キャプチャを行い、音声はサウンドカードから取り込みを行う事が可能です。具体的には「ツール→デバイス設定」で「統合オーディオ入力を使用する」オプションを外し、サウンドカードをオーディオ入力デバイスとして選択することで、サウンドカードから音声を取りこんでの DV キャプチャが可能になります。

音声品質の悪い DV 機器を利用していて、PC のサウンドカードから音声を取り込みたいと考えている人にとっては、魅力的な機能だと考えます。

しかしこの場合、オーディオフォーマットは PCM 44.1 kHz, 16bit ステレオフォーマットに固定されてしまうようで(Ensoniq AudioPCI 64 では、このフォーマットで固定されてしまった)、サンプリングレートを変換する等のことは出来ないようです。

最後に欠点ですが、GLCC では DV への書き戻しはできません。このため、ビデオ編集用には使えません。また、キャプチャ中のプレビューが出来ないという欠点もありますが、これは運用によって対処可能なのでそれほど問題にはならないでしょう。


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最終更新 2000, 6/29