10月以降、身内に不幸があってあまりバカなことを書いている気分ではなかったのと、半分嫌がらせで傍聴を続けていた総務省のデジコン委 (デジタル・コンテンツの流通の促進の為の検討委員会) が第6次中間答申を最後に開催されなくなったので、継続的に書くようなネタもなく更新を休んでいた。
年が変わって一月半経過し、そろそろ気分も変わってきたので更新を再開することにした。
デジコン委が開催されなくなったとは言え、総務省観察は趣味で続けているのでその辺で気付いたことをまとめておく。まず、元コンテンツ振興課の小笠原課長は通信規格課の課長に横滑りしたらしく「通信・放送の融合・連携環境における標準化政策に関する検討委員会」[URI] で事務局を担当している。こちらの公開議事録を眺めてみると慶応大学の村井先生とか、IBM の浅野さん、CPRA の椎名さん、主婦連の河村さんとおなじみの方々が出席されている。こちらで話し合われているのはISOとかITUとかの通信・放送関連の規格に日本発の技術をネジ込んで国際競争で優位に立つために政府は如何なる措置を取るべきかという趣旨の内容らしい。まー反対する理由もないので頑張ってねと思いつつ生温かく見守り中。
でもってコンテンツ振興課は何をしてるかというと、彼らは彼らで「メディア・ソフト研究会」[URI] として非公開での検討を進めている。最初にこちらの名簿を眺めた時は、うるさ方の河村さんと高橋さんをパージしていくらでも丸めこめそうな長田さんだけ入れるとは随分露骨な真似をするものだとゆー感想を持ったりもした。その後「放送コンテンツの製作取引の適正化の促進に関する検討会」[URI] に参加してたのも長田さん一人だったし、そっちの流れを引き継いだだけで深い意図はないのかもと考え直した訳だけど。まーわざわざ非公開にしたということは公開の場では恥ずかしくて主張できない、アレよこせコレよこせという露骨な利益誘導の主張がされているのだろうと邪推している。
さらに原口総務相の胆入りで開催されている「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」[URI] も目を離せない。日本版FCC設立を目指した研究会という噂も聞こえてくるので、一応毎回傍聴希望申請は出しているのだけど、残念なことにこれまで当選したことは無い。ネット中継もされているけれど、リアルタイム中継は音が悪過ぎて人によってはまったく何を言ってるのか聞き取れないのと、その場にいないと発言者の特定が難しいのが困りもの。後日から公開されてる 300kbps 版では何とか聞き取り可能なので我慢してるけれど。
もうひとつ、デジコン委の第六次中間答申に入っていた放送コンテンツの海外発信強化に関しては「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」[URI] の中の「国際競争力強化検討部会」[URI] の方に引き継がれているらしい。
デジコン委の第六次中間答申では、昨年の内にソフトウェア方式 (技術開示方式) の具体的な技術方式を確定するということだった訳だけど……ARIBの昨年末の第75回規格会議 [URI] では STD-B25 の改訂は行われなかったようだし、asahi.com では以下のような報道が行われているしで……。
ワンセグだけでなく、高画質の地上デジタルテレビ放送(12セグ)も見られる「フルセグ」携帯電話の発売に備えて、日本民間放送連盟はNHKとともに、コピー制御のソフトウエアの導入の検討を始めた。政府やメーカーとも協議する。
地デジ放送は現在、テレビやチューナーに差し込む専用の「B―CASカード」で受信やコピー回数を制限している。携帯電話では、制御をソフトウエアだけで済ませ、コストを下げるという。
「フルセグ携帯」発売に備えコピー対策 民放連とNHK (2010年 1月24日) [URI]
この報道だけだと、受信確認メッセージへの対応を含めて新たな技術方式の策定に向けてよーやく検討を開始したという内容なのか、それとも NHK が受信確認メッセージの導入を諦めて STD-B25 第三部で行くことで民放連と同意して、具体的な導入手順とかの検討を始めたのか、どちらなのか判断がつかないのが困りもの。
後者だとしたら、一応昨年末という締め切りからすこし超過した程度で技術方式の詳細を固めることができたということになるのだろうけれど、前者だとしたらやっぱり昨年中にというのは無理だったのねという感想になる。はてさてどちらなのだろうと思いつつ、この記事の内容だと前者の可能性が高いかなと予想してる。
たまには早く帰ろうかと思って昨日 18:45 に職場を出てみれば、つくば EX は架線トラブルで運行停止しており、19:00 時点では復旧目途立たずということだったので、豊洲に足を延ばしてハルヒ消失を見に行くことにした。
先週の月曜に一度見ているのだけれども、丁寧に作られた質の良い作品だったのでもう一度見ても良いかと考えて、二回目を見に来てしまった。商業作品で160分超の上映時間と実に丁寧な作りで、それだけでエンドレスエイトを許せそうになる素晴らしい出来なので。
やっぱり長門はいいなとかキョンは頭がおかしいに違いないと思って観賞しながら、ラスト近くの朝倉さん乱入シーンで思わずガッツポーズを取る人でなしが居たり。機会があればもう一度見に行ってもいいかもしれん。ついついamazonで既刊を注文しそうになったものの、ぎりぎりで思いとどまった。
劇場版 Fate/Stay Night も 2/7 にシネマサンシャインで見ていてそこそこ気に入っていたり。原作の長さが長さなので無理があると言えば無理があるのだけど、一応原作を一通り読んだことがあるので省略エピソードを適当に脳内補間しつつ楽しめた。
エロゲ M@D として見れば非常に高画質で一見の価値はあるように思うのだけど、そーゆーことを考える人間はマーケット的にあまり大きくないよーな気もしてちょっと心配。
駄目元で知財本部のインターネット上の著作権侵害コンテンツ対策に関するワーキンググループ (第二回) [URI] に傍聴申請を出してみたら申請が通ってしまったらしい。
どうやらアクセスコントロール回避規制強化の検討はこちらの WG がメインで進むッポイ気配だし、現状だと議事録&資料が公開されるかどうか判らないのでなるべく傍聴申請は出すようにしておこう。
3/1 の ICT 権利保障フォーラム 第三回 [URI] も一応傍聴申請は出しているのだけど、こっちは多分傍聴不可が返ってくるのだろう。
というわけで木曜の予告通り、知的財産戦略本部の「インターネット上の著作権侵害コンテンツ対策に関するWG (第2回)」[配布資料] を午前中に聞きにいった。
今回傍聴に際しての注意事項に「録音は遠慮ください」という項目が無かったので、遠慮せずに IC レコーダで録っておいた音声を置くことにする。議事録が中々上がらないようならそのうち勝手にまとめ始めるかも。とりあえず録音ファイルは以下の二つ。
上の二つのデータは録音機材が違うだけで録っていた対象は同じ。こうした会議での発言は「政治上の演説」に類するものと解しているので特に許可はとっていない。「政府主催の公開会議上での自分の発言が含まれているが、無編集の発言内容がそのまま伝わるのは困る」という主張をされる人がいた場合はその旨記述した上で削除等の対応を取る予定。
とりあえず、津村政務官の「どう法律を変えれば良いと思われますか」という発言に見られる民主党議員の気負いとか、山本委員 (弁護士) の発表後の土肥座長の困惑とかが注目ポイント。
上げ足とりばかりせずに多少真面目な話をしておくと、RIAJ (日本レコード協会) の要望に入っていた「被害金額を立証しなくても、一定の法定額を損害賠償額として請求することができる制度(法定賠償制度)を導入するべきである」が通った場合、実際のユーザにとって非常に危険なことが起こる可能性があることに注意しておくべき。
アメリカでは RIAA (アメリカレコード協会) が無線LANにただ乗りされたユーザを著作権侵害で訴えたりして批判を浴びているけれども、この要求が通ってそうした立法がされれば、日本でもそうした訴訟を乱発できるようになる。
現状では非常に悪質なケース以外は訴訟費用をペイできないということで実際の訴訟にまでは至っていないケースが多いので、最低限の訴訟費用を賄うために 10 万円の損害賠償を損害額の立証なしに請求できるようにしようというのがこの要求の趣旨だそうだ。しかし、訴訟に至るまでの敷居が下がるということは、当然それに従ってアメリカのような誤爆例も出てくるだろう。
RIAJ の要望はプロバイダに対する規制ばかりじゃないかということで他人事扱いして見過ごしにしたりせず、善良な一市民がいきなり訴訟に巻き込まれる可能性のある恐ろしい項目も含まれているのだと気を付けておくべきだと私は考えている。
一昨年の七月に築14年の分譲型集合住宅を中古購入して区分所有者になった訳なのだが、つくづく賃借人の立場の方が楽だなということを痛感している。昨年の二月に前任理事長に誘われて、まあこれも義務だろうと考えて理事をやることにした。これ自体はそれほど大変ではなかったのでよいのだけれども、今年に入って今期二年目の理事で男性が私一人ということで流れ上理事長を引き受ける羽目になってしまった。
何もトラブルが無ければ楽なのだろうけど、既に管理費+修繕積立金の滞納問題 (滞納者の現住所&連絡先不明) やら長期修繕計画の策定とかが積まれているからなぁ。あー土日の半分は無いものと諦めて淡々と積まれた仕事を片づけていくことにしよう。
まー50戸未満と小規模なところだから単純計算でも 8 年に一度は順番が回ってくるのだから仕方がないといえば仕方がないし。その分管理が行き届いてスラム化を避けることができてるからメリットがない訳ではないのだけど。
都内の分譲型集合住宅として当然のように屋上には電波障害世帯向けのアンテナが立ち、近隣世帯に電波を提供している訳なのだけど、当然のように未だにデジタル対応はされていない。昨年九月の総務省の資料「共聴施設デジタル化緊急対策」[URI] の 5 ページでの「地デジ化による受信障害が解消」する施設なので各戸に「UHF アンテナを立ててくれ」と通知するのが総務省の想定している対応らしいのだが「通知すると余計なクレームが発生するかもしれない」と理事会で反対意見が出たため、昨年中は何か言ってくるまで放置という対応に決まってしまった。
今年の一月に管理業務を一部委託してる管理会社の方に「他のマンションではどうしてるのか」と聞いてみても「他も何もしてないですよ」という回答しか来ないところをみると、本当に2011年にアナログ停波なんてできるのかなと心配になってくる。まー今期は私が理事長だし、通知するだけなのだから通知してカタを付ける予定なのだけど。余計なトラブルが起きなければいいなぁ。