会議開催 (昨年12月) から 3 ヶ月経過と非常に旬を外しているけれども、少し動きがあったようなのでこの機会に記録しておく。なお、当日の資料および議事録については総務省にあがっている [資料, 議事録] ので必要があれば参照を。
この回では新 RMP (いわゆるソフトウェア方式) に関して進捗状況と今後のスケジュール報告があったわけで、規格確定が昨年中、実運用開始は規格確定後 15.5 〜 18 ヶ月という話だった。このスケジュールに関して消費者団体代表委員から「アナログ放送廃止期日である 2011 年 7 月には間に合わないのでは」や「B-CASの1社独占という問題は解決されない」や「1年半も委員会が開催されないまま、議論に参加することもできず、こうして出来上がったものだけを出されても賛成できない」という意見が出されていた。
さて、年内に規格確定ということはそのうち ARIB で STD-B25 の改定が行われるのだろうということで暇を見ては ARIB のページ [URI] をチェックしていたところ、3/1 に公開の "第79回 規格会議のお知らせ" [URI] の中に 「(13) デジタル放送におけるアクセス制御方式標準規格の改定について」ということで STD-B25 の改定議案が入っていることに気がついた。
会議の席で村井主査が言っていた「年内」というのは流石に無理だったけれども、一応「年度内」には規格確定ということになるのかなぁ。まだ具体的な内容に関しては出ていないけれども、多分 STD-B25 第6版 が出て 第4部 として (無駄に受信確認メッセージに対応した) 新 RMP 方式が追加されるのだろう。私の感想は傍聴前に資料を読みながら twitter に書いていた [URI] 次の内容に尽きる。
つーか新方式使っても誰も仕合せになれない気がするんだけど、前動続行が大好きな日本の組織じゃ仕方がないのか。放送事業者の皆さま、放送機器改修&ライセンス管理機関運用コスト負担お疲れ様です。頑張って総務省の天下り先維持に努めてください。
ただ、規格が確定したとしても STD-B25 に関しては一切製品が出ることなくゴミ箱に放り込まれた 第2部/第3部 という前例があるので実際にこの方式が使われるかどうか怪しいと考えている。
デジコン委 第58回の席上でも議事録 22 ページにあるように、放送事業者代表 (民放連 / 日テレ) の福田委員が「放送事業者はこの方式で放送するかどうか決定しなきゃならんが、機器メーカは作る気はあるのか?」と質問し、受信機メーカ代表 (JEITA / 日立) の田胡委員が「技術方式が決まってないので何とも言えない」と回答しているような有様なので。
表に出る公の場では惚けて吹いてるだけという可能性もあるけれど、いわゆるソフトウェア方式 (新 RMP) では有料放送のユーザ管理機能は入らない (入るのなら RMP ではなく CAS と呼ばれているはず) から三波チューナでは 赤 B-CAS が必須になるので、B-CAS の年間発行枚数今後数年間 800〜1000 万枚のまま変わらないだろう。そうすると、現在放送事業者がその大半を負担してる B-CAS 社の維持費用 (年間 100 億) はそのまま残り、データセンター等の運用費用等 (NTT データへの委託費 15 億と販管費 5 億) がさらに追加されるという形になるので、放送事業者としてはまったくありがたくない話のように思えるのだけどなぁ。
まあ放送事業者としては総務省の天下りの席を新たに用意することで、放送と通信の融合とかコンテンツ振興 (デジタルコンテンツ創富力 [URI]) とかで事務局から有利な計らいを受けることを期待してるのかもしれん。
更新。ダウンロードは [URI] から。今回の変更点は次の二つ。
二つ目の不具合で 2 週間以上前にバグ報告をもらっていたのだけれども、地震 とか 原発 とか L字 とか 緊急地震速報 とか マギカ放送未定 とかで趣味のコードを見る心の余裕が持てず、修正に時間がかかってしまった。
けれども、俺妹の原作編 第13話 配信をニヨニヨと眺めて少し心に余裕が出てきたので集中して修正作業。何とか 3 月中に修正を済ますことができた。不具合の原因を特定した時にはかな〜り心が黒くなったりもしたけれども……対応は可能だったのでプラグイン側で修正をした。